2018/05/26

名取さなさんの二次創作ガイドラインとそれへの界隈の反応に関して個人的に思ったアレコレ

正直な所、ぼくは(Twitter上で観測できる)一般ファン層もあまり捕捉していないし、掲示板などのようなファンの集いはほとんど全く見てないので、様々な界隈において今回のが思ったより反響のある一件だったことをつい最近(というか今日はじめて)知ったくらいには音速が遅いし、界隈の声を聞けてない以上「蚊帳の外」の存在であって、実際のところ、界隈でどういう風に受け入れられているか深く理解した上で踏み込んだ話ができるわけではないので、あくまで個人的に思ったところをいくつか。

・今回のいろいろの本題ではないけども、「性欲をぶつけられるのとセクハラされる・下ネタでいじられるのとはまるで違う」というのはとても大事な話と思う
ぼくは、バーチャルYouTuberで邪なことを考えるような邪悪な人間ですが、それを自分の中や地下二階の同志たちとの間に留めておくのと、本人にその邪悪な性欲を直接ぶつけるのとでは天と地の間がある(と信じている) トユーカ、バーチャルYouTuber云々以前に、リアルのアイドルや声優が、本人に直接人権完全無視性欲ビームを放つような卑しむべき外道ペニスの攻撃に、その「アイドルとしての顔」を保つため何ら声を上げずに耐え続けることを強いられてる世の中は完全に異常でしかないと思う(話題が横道に逸れすぎ!)

・バーチャルYouTuberは「キャラクター」である(=創作物であり、本人に権利がある)と同時に自らの「アバター」でもあるので、二次創作ガイドラインの制定が複雑な問題になってきがちなことが今回の件を複雑にしてしまっていると考える 例えば自分のキャラクターや他創作物に関して「キャラクターや作品のイメージを著しく損なう二次創作(端的に言うと、キャラ崩壊・原作レイプ)はダメ」「えっちはダメ」という風に規約を設定することは至極真っ当なことと考えられるわけだけど、バーチャルYouTuberはキャラクターであると同時にアバター(≒自分自身)でもあるので、「キャラ崩壊ダメ」「えっちはダメ」と規約を設定した際、「俺様の嫌なことを俺様にするな」というお気持ちの押し付け、自らの感情由来の他者の自由行動の不当な制限、にも見えてしまうというのが難しい点だと思う でも、個人的には、人間ならイヤなもんがあるのは至極当然の話で、「イヤなもんはイヤ」と表明すること自体には何ら問題はないし、それが特定思想・傾向・性癖への抑圧ということにはならないはず

・「リョナはいやです」周りに関して。私はそういう性癖持ちのお友達がいるので知っているのですが(風評被害)、リョナは本質的に「人格・人権・尊厳の否定/無視」に興奮を見出すところの性癖であって(勿論個人差もあるとは思うが)、で、前述したとおりバーチャルYouTuberは、生きた感情を持たない「キャラクター」ではなく血の通った「アバター」であり「自分自身」なので、「たとえ創作であっても、自分自身が無残に murder されたり butcher されたりするのを見るのは、いい気分がしない、辛い」という気持ち自体は誰にも否定できるものでないと思うんですよ

・同様に、リョナ性癖も、誰にも否定できるものでない なんでそんな性癖なの?と言われたところで、性癖はそういうものとしか言いようがなくて、そう「感じてしまう」ことは誰にも止められないし、それは良いとか悪いとかではない

・ただ、この世の中は「○○してほしい(しないでほしい)」が「○○しろ(するな)」に解釈されるものとして動いてる(例. "I don't want my art to be reposted without my permission."は普通「無断転載の一切を禁止します」として理解される)ということもあって、「リョナはイヤです、やめてね でもえっちはゾーニングしてくれたらいいよ」は「リョナを禁止します」として理解され、「リョナ好きが不当に抑圧されている!」という風に受け取ってしまうのは、心情として理解はできる話なんですよね リョナ(その他マイノリティな特殊性癖)はどうしても爪弾きにされがちという背景も含め、特定の感性が否定・抑圧されているというふうに読み取れてしまう材料は揃ってるんですよね

・自分のイヤなものを「イヤです」「やめてほしいです」と表明することは当然自由だけど、それはあくまで個人の感情であって、それには他者の行動の自由を制限するだけの正当性はないわけですね なので、「イヤです」と聞いてやめるかどうかは個々人の良心に委ねられる 「イヤだからやめてね」と言うことが自由なのと同様に、「イヤだって言われてもそういう性癖だから仕方ないじゃない、オイラやめないよ」と言うことも、ワガママでもなんでもない、自由(それでゾーニングせず当人の目に付くところにお出しするとか、当人に見せびらかしにいくとかは、モラル的にアカンでしょと思うけど、問題のレベル[高低差]が違う)

・結局何が言いたいかって言うと、「私自身がマーダーされてしまうようなやつは、たとえ創作であってもイヤです、やめてね」と言う気持ちも、「リョナが迫害されている!」と感じてしまう気持ちの流れも、「リョナが好きなのはしょうがないじゃない、性癖なんだから、どうしようもないんだから なのにそのアウトプットをすら禁止されちゃうのは存在を否定されているようで、辛い」という気持ちも、理解ができるので、つらいなあ、となっているという話です

・あと、ぼくは、どちらの立場も言い分もよく理解できるものと思うので、頭ごなしにどちらかの陣営を肯定・否定したり、文章を短絡的に読んでそれぞれの言い分を誤解しちゃったりせず、ゆっくり考えてみたらいいと思いました 特に本人でもリョナ性癖持ちでもない野次馬であるところの第三者の我々な!

0 件のコメント:

コメントを投稿